わがまますぎる私に先輩が教えてくれたこと
体育祭当日
保健係になっていた莉乃は本部の救護テントから競技を見ていた。
「すみません絆創膏下さい、ここで合ってますか?」
男子生徒がテントにやってくる。
「はい、あっ砂がついてるので洗い流しましょう、ついてきてください」
莉乃の後にその男子生徒は下を向いてついていく。
「はい、少し滲みますよ」
「痛いっ」
「もう少し我慢してくださいね」
莉乃は砂を落としてテントにスタスタ戻る。
少し離れて下を向いていた男子生徒は莉乃が和翔を見て足を止めると後ろからぶつかり莉乃は前に倒れ、男子生徒は莉乃の上に乗る形になった。
「キャッ」
「あっ、すみません」
そこへ莉乃の彼氏の和翔が走ってくる。
「莉乃!お前何やってんだよ、俺の女に……っすみません、その色三年ですね」
和翔は上級生とわかると謝り男子生徒と莉乃をおこす。
「莉乃、大丈夫か?」
「平気よ、先輩は怪我してるからテントに連れていってあげて」
「すみません!わざとじゃなくて見えなくて……」
男子生徒は言った。
和翔は手を引いてテントにつれていき座らせる。