わがまますぎる私に先輩が教えてくれたこと
「そんな正面から言われたことない、先輩はやっぱりメガネないほうがイケメンですよ、コンタクトにしたら?あっ余計なこと言った……またタメ語使っちゃった、ごめんなさい」
「そのくらいなら僕だったら許しちゃうかもだけど」
「あたし、ワガママすぎて彼氏ができてもすぐ振られちゃうんです、友達にあたしのワガママ聞いてくれる人じゃないと彼氏できないよって……先輩がワガママ聞いてくれるなら穂乃が付き合ってもいいよ」
あれ?あたし何でこんなこと言っちゃったんだろ、イケメンだからかな?
先輩はしばらく何も話さなかった。
「あの……すみません、今会ったばかりなのに、すぐ口に出ちゃって」
先輩が話し出した。
「……ワガママの程度によるよね、いくら僕でも一般常識がない子は付き合いたいと思わないし、顔だけで許されるのもどうかと思うしね、無理して彼女欲しいとも思わない」
「常識……誰も注意してくれないからわかんない」
「さっき莉乃ちゃんが注意してくれてたよ」
「莉乃は穂乃の性格をわかってくれてる、この間はケンカしちゃったけど、莉乃はいい子……さっきいた莉乃の彼氏もあたしの元カレだけど二週間で振られたし、今までの彼も何も言ってくれないもん」
穂乃は空いてる椅子に座った。
「穂乃ちゃんも聞かなかったんだろ?別れようって男が言ってもすぐ受け入れてたんだろうね、別れる理由を聞かなかったし穂乃ちゃんも本気で好きじゃなかったんじゃないかな、またタメ語に戻ってるし(笑)」
「あっ!」
穂乃は手で口を塞いで小さな声でごめんなさいと言った。
最近は、話しやすくタメ語でとか聞くけど、年下から言うもんじゃないって僕は思ってて、さすがに初対面だしね(笑)
それだからモテないのかなって先輩は笑って言った。