猫をかぶった完璧イケメンくんが、裏で危険に溺愛してくる。
* * *
迎えたお昼休み。
食欲ないし、朝よりもっと体調悪い気がする。
風音ちゃんには心配かけたくないから、お昼は食べないとなぁ……。
でも今は横になって寝たい……かも。
「咲桜先輩」
……ん? んん?
「え、あ……え? なんで柚和くんがここに?」
机に伏せて寝ようとしたら、いるはずのない柚和くんがわたしの目の前に。
いや、えっ?
学年の違う柚和くんが、わたしのクラスにいる違和感。
……っていうのは、今はどうでもよくて。
「ちょっとついてきて」
「え?」
いつもなら柚和くんが用事あるときは、わたしを呼びつけるのに。
わざわざ自分から来るって、何かあったのかな。
教室を出て連れてこられたのは、いつもの別校舎の部屋。