猫をかぶった完璧イケメンくんが、裏で危険に溺愛してくる。
「先輩。今すぐそこに寝てください」
「……は、い?」
柚和くんがドサッとソファに座って、自分の膝をポンポン叩いてる。
ん? これはどういうこと?
今ただでさえ頭ボーッとして働かないのに。
「ここ使って」
「わっ……」
柚和くんに優しく腕を引かれて、身体がソファに倒れた。
しかもわたしの頭が柚和くんの膝に乗ってる。
こ、これはいったい。
えぇっと、わたしいま柚和くんに膝枕してもらってる?
「やっぱり朝会ったとき、休むように止めるべきだった」
「……?」
「先輩のことだから無理してそうだし」
はぁ、とため息をついてわたしの頭をポンッと撫でた。
「朝から体調悪かったですよね?」
え、柚和くん気づいてたの……?
柚和くんと会ったのは朝の電車だけなのに。