猫をかぶった完璧イケメンくんが、裏で危険に溺愛してくる。



同時におでこがコツンとぶつかる。


「ゆ、ゆわ……くん……?」

「めちゃくちゃ熱いですけど」

「ふへ……?」

「先輩ぜったい熱ありますよ」


ま、まさかそんな。

柚和くんにドキドキして、顔が熱くなることなんてしょっちゅうだし。

今回もきっとそれなんじゃ……。


「このまま保健室連れて行きますから」

「うぇ……っ、お姫様抱っこするの……?」


「だって先輩歩けなくないですか?」

「あ、歩ける……よ」


「僕が抱っこしたほうが早いです」

「ま、まってまって。目立つ……よ」


「そんなこと気にしてる場合ですか。先輩はもっと自分の体調を気にしてください」


わたしの体調の変化に気づいてくれて、わざわざ教室まで来てくれて。

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