猫をかぶった完璧イケメンくんが、裏で危険に溺愛してくる。
* * *
家に着いた頃には、熱がさらにあがって身体がもっとしんどい状態に。
柚和くんがそばにいて安心したせいか、身体がグタッとしたまま。
「咲桜先輩の部屋どこですか?」
「……ん、2階の右の部屋……」
「じゃあ、このままお邪魔しますね」
「う……ん」
いま家に誰もいないから、中がシーンとしてて空気が冷たく感じた。
柚和くんにおんぶされたまま、わたしの部屋へ。
「部屋入りますね」
「……ん」
あぁ……しまった。
部屋もっときれいにしておけばよかった……なんて、どうでもいいこと考えちゃう。
「ベッドにおろしますね」