猫をかぶった完璧イケメンくんが、裏で危険に溺愛してくる。
「俺がこんなふうに覆ったら、那花さんすっぽり隠れちゃうんだね」
柚和くん以外の男の子と、こんな至近距離でいるの変な感じする。
それに、柚和くんに触れられると胸のあたりがキュッて縮まったりするのに。
いま千茅くんがそばにいても、そこまでドキドキしないのはなんでだろう。
「このまま……俺の腕の中に閉じ込めたくなるな」
「へ……」
い、今……千茅くんさらっとすごいこと言わなかった?
「那花さん可愛いから俺も困っちゃうよ」
「っ……!」
これはきっと、女の子みんなに言ってるんだ。
だって千茅くんレベルのイケメンだったら、女の子の扱い慣れてるだろうし。
女の子が言われてよろこぶことを、自然と言えちゃうんだ。
モテる千茅くん恐るべし……。