猫をかぶった完璧イケメンくんが、裏で危険に溺愛してくる。
* * *
――お昼休み。
スマホに1件のメッセージが。
このタイミングでメッセージを送ってくるのはひとりしかいない。
「ゆ、柚和くんだ……」
いったいなんの用だろう?
既読をつけないように、うまくメッセージの内容を確認しようとしたら。
「うわっ、開いちゃった」
間違えてタップしたせいで、既読がついてしまった。
うっ……どうしよう。
《待ってるんで来てください》ってメッセージが。
これは、別校舎の部屋に来いということ。
いま柚和くんとふたりっきりになるのは、まずい気がするの。
キスマーク……これが気になって意識しないほうが無理で。
気になるなら柚和くんに聞いたらいいこと。
ただ、どうしてだか聞く勇気が持てなくて。