猫をかぶった完璧イケメンくんが、裏で危険に溺愛してくる。



今もまだ……唇の感触が強く残ってる。


うぅ、ダメだ。

こんな調子で今日から学校って大丈夫かな。


また柚和くんと会うのが気まずい……。


いや、今回はさすがにキスしたのに平然としていられるわけないよね。


と、とりあえず、しばらく柚和くんとは会わないようにしよう。


もう少し落ち着いてから話を――。


「あ、咲桜先輩」


そうそう、こうやって柚和くんに声をかけられてもスルーして……。

……って、え?

な、なぜいま柚和くんの声が?


「おはようございます、咲桜先輩」


「っ!? え、え!? な、なななんで柚和くんがここに!?」


今わたしは自分の家を出たところで。


な、なぜいるはずのない柚和くんが、わたしの家の前に!?

< 143 / 168 >

この作品をシェア

pagetop