猫をかぶった完璧イケメンくんが、裏で危険に溺愛してくる。
わたしの理想の梵木くん像が、バリンッと壊れた瞬間だぁ……。
「あと、この部屋の存在も口外しないでくださいね。せっかくの僕専用の部屋なのに、誰かに押しかけられるとか勘弁なんで」
つまり、今の状況をまとめると。
みんなが知ってるのは、あくまで表の顔で。
本当の梵木くんは、裏の顔を持つ猫かぶり王子様。
「今のことぜんぶ言いふらしたら、どうなるかわかる?」
「ひっ! なんか黒いオーラ見えてるよ!?」
もう抑える気まったくないんじゃ!?
「当たり前じゃん。本性バレた人にまでニコニコする理由ある?」
「えぇ!? あの笑顔も作りものなの!?」
「あんな胡散臭い笑顔に騙されるとか、おもしろ」
む、むりむり!!
ブラック梵木くんが絶好調すぎて!