猫をかぶった完璧イケメンくんが、裏で危険に溺愛してくる。
茶色の少し暗めの髪に、耳元にさりげなく光るシルバーのピアスがよく似合ってる。
これだけ素晴らしいと、女の子からも絶大な人気を誇るわけで。
クラスメイト何人か、すでに萩野くんを狙ってる子もいるらしく。
とにかくモテる萩野くん。
そんな萩野くんとわたしは、席が前後でよく話したりするんだけど。
「那花さんの考え事って気になるな」
「いやいや、そんな大したことじゃないからね!」
「まあ、無理には聞かないけど。また気が向いたときにでも話してよ」
相変わらず爽やかだなぁ。
「萩野くんは裏表なさそうだよね」
「え?」
「……はっ、今のはなんでもないよ!! スルーしてね!」
危ない危ない!
つい思ったことを口にしてしまった。