猫をかぶった完璧イケメンくんが、裏で危険に溺愛してくる。

ただのクラスメイトのわたしを、ここまでほめてくれるなんて。


女の子みんなが、萩野くんに夢中になっちゃうのもわからなくもない。


＊　＊　＊


「なんか咲桜元気なくない？」

「風音ちゃん……人の性格とは、いろいろ考えさせられるものがあるんだね」


「いやいや、いきなりどうしたの」

「目に見えるものがすべてとは限らないというのを学んだわけですよ」


梵木くんのこと、風音ちゃんだけに相談しちゃダメかな。


風音ちゃんは秘密にしてほしいってお願いしたら、ぜったい守ってくれるし。


「そういえば、咲桜が気になってる梵木くんさ」


「な、なななに!?」

ま、まって。

梵木くんの名前を聞くだけで心臓に悪い！