猫をかぶった完璧イケメンくんが、裏で危険に溺愛してくる。
「ところで、今なんの話をしてたんですか?」
「え、あ、いやっ」
梵木くんの本性について話そうとしてました……なんて口が裂けても言えない――。
「もしかして僕のこと噂してました?」
「っ!?」
なんでズバッと当てちゃうの!?
まさかわたしが風音ちゃんに話そうとしたところ聞かれてないよね?
「ふっ、図星ですか?」
「えぇっとですね、断じて梵木くんの名前などは……」
「言い訳すると余計苦しいですよ?」
うぅ、完全にアウト……見透かされてる。
こっちの手の内が丸見え状態。
「ちょっと咲桜先輩借りてもいいですか?」
梵木くんが風音ちゃんに尋ねると。
「あぁ、どうぞー」
風音ちゃんは、すんなりオッケー。