猫をかぶった完璧イケメンくんが、裏で危険に溺愛してくる。
「っ……」
ほんとは断らなきゃいけないのに。
ひとめ惚れした相手に、こんな迫られたら心がグラッとしないわけもなく。
それに梵木くんはずるい。
わたしが引かない……いや、引けないのをわかってるはずだから。
「下僕になるか、俺の彼女になるかどっちがいい?」
んん!? なんかさっきと条件変わってない!?
下僕ってなに!?
あんまりいい言葉じゃないと思うんだけど!
「賢い先輩なら、どちらを選択したらいいかわかるよね」
「笑顔から黒いものが見えてます梵木くん!」
「気のせいじゃない? 俺すごく穏やかに笑ってるよ」
そ、それ自分で言っちゃう?
ってか、さっきからありえないスピードで話が進むから整理できない!
「ね、俺と付き合ってよ、咲桜先輩」