猫をかぶった完璧イケメンくんが、裏で危険に溺愛してくる。



委員会まで一緒って、偶然重なりすぎてない?


もうすでに帰りたい。


「那花さん? どうしたの?」

「い、いや、わたし急用を思い出して……」


ダメだ、こんなあからさまな嘘。

それに、萩野くんに委員会のことぜんぶ任せちゃうのもよくないし。


「急用? 大丈夫?」

「や、やっぱり大丈夫!」


まあ、委員会が一緒ってだけで関わることないだろうし。


――という考えは甘かったようで。


「それじゃあ、これからペア決めしていくので各学年、順番にクジを引いていってください」


各学年の親交を深めるためという名目で、他学年でペアを組むことに。

このペアはずっと固定らしい。


各クラスふたりずつだし、全学年合わせたら人数も結構いる。

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