猫をかぶった完璧イケメンくんが、裏で危険に溺愛してくる。
さすがにこれで梵木くんとペアになるわけ……。
「わー、咲桜先輩と僕ペアですね」
「ぬぁ、ぅ……ど、どうしてこうなるのぉ」
クジに仕掛けでもあったんじゃない……!?
「これで楽に仕事できますね。先輩の前だと気使わなくていいし」
わぁ、ブラック梵木くんだぁ……。
これペアがわたしじゃなかったら、猫かぶってた?
「わたしに仕事押し付けないでね!」
「えー、僕がそんなひどい男に見えます?」
「み、見え――うわっ」
急に後ろから肩をグイッと引かれてびっくり。
何事かと思えば。
「那花さん。ペア決まった?」
「え、あっ、うんっ!」
なんだ、萩野くんかぁ。
びっくりしちゃったよ。
「その子が那花さんのペア?」
「う、うん。後輩くんだったの」