猫をかぶった完璧イケメンくんが、裏で危険に溺愛してくる。
思わず願望がポロッとこぼれちゃったよ。
「じゃあ、僕と一緒に勉強しますか?」
いやいや、柚和くんは1年生でわたしは2年生だし。
勉強してる内容だって全然違うだろうし。
「僕が咲桜先輩の勉強見ますよ」
「え、え!? いや、さすがに後輩の柚和くんに見てもらうわけには……」
「僕もう2年の勉強はひと通り終わらせてるので」
んんん? どういうこと!?
柚和くんまだ1年生だよね!?
「那花、よかったじゃないか! 優秀な梵木に勉強を見てもらえるなんて」
「僕と一緒に頑張りましょうね、咲桜先輩」
「頼りにしてるぞ梵木! 那花のことよろしく頼むな!」
えぇ、ちょっ……え。
なんか淡々と話が進んじゃってるけど。
こうしてなぜか、先輩であるわたしが後輩の柚和くんに勉強を教えてもらうことになった。