猫をかぶった完璧イケメンくんが、裏で危険に溺愛してくる。
いきなりの展開に戸惑ってるのはわたしだけ。
柚和くんは至って冷静。
いや、まって……冷静すぎない?
だ、だって、いきなりふたりっきりだよ……!?
しかも柚和くんの部屋って……!
「咲桜先輩?」
「うひゃ……いっ」
こんなの緊張しないほうがおかしいよぉ。
なんで柚和くんそんな普通にしていられるの。
これもわたしが慣れてないだけ?
たぶん……こんな状況なら何されても文句言えない。
それに、最近気づいたの。
裏の顔の柚和くんに、なんだかんだドキドキしてる自分がいることに。
「僕いったん着替えてくるんで。テキトーに座って待っててください」
柚和くんの部屋に案内された。
淡いブルーを基調とした、とってもシンプルな部屋。