猫をかぶった完璧イケメンくんが、裏で危険に溺愛してくる。
ぬぅ……まったく集中できない。
「咲桜先輩」
「ひゃ、ひゃいっ」
「真面目に勉強する気あります?」
それをあっけなく見抜かれてしまう始末。
「さっきから僕のこと気にしすぎ」
「き、気にしてなんか……ひゃっ」
「ほら、いま僕の手が少し触れたくらいで反応してるし」
ずるい。
わたしが意識してるのわかって、わざと手に触れてくるなんて。
「そういう反応されるともっとしたくなるのに」
「ふへ……」
柚和くんの人差し指が、わたしの頬に軽く触れて。
そのままクイッと柚和くんのほうを向かされた。
「集中しない先輩が悪いんですよ」
いきなりほっぺを引っ張られた。
むにーってされたり、ふにふにされたり。
「にゃ、にゃに……?」