猫をかぶった完璧イケメンくんが、裏で危険に溺愛してくる。
「んー、先輩可愛いなぁって」
にこにこ笑ってるあたり、ほんとに思ってなさそう。
というか、愉しんでない??
「先輩の頬やわらかい」
「むにゃ……」
「ずっと触りたくなる」
「あぅ……」
やだやだ、変な声出ちゃった。
だって、偶然なのかわざとなのか。
柚和くんの指先が、わたしの唇に触れたから。
「あ、ここのほうがやわらかい」
「うや……ぅ」
「可愛い声漏れちゃってますね」
下唇を指でなぞるように触れたり、指先に少し力を加えてグッと押してきたり。
「さっきから手止まってますよ」
「ゆわくんが、イジワルする……からっ」
こんなの勉強どころじゃない。
ぜんぶの意識が柚和くんに向いちゃう。
「だから……そういう反応が逆効果なのに」
「ひぁ……ん」