猫をかぶった完璧イケメンくんが、裏で危険に溺愛してくる。



身体がピタッとくっついてるのも、耳に息がかかるのも気になってしょうがない。

こんな状況で集中しろなんて。


「柚和くんの鬼……っ」

「なんとでもどうぞ。先輩は頑張って問題に正解することね」


「正解できる気がしない……」

「俺がしっかり勉強教えたのに?」


「うぬ……」

「ほら、ちゃんと集中しないと」


だからぁ……耳元で話すのダメなのに……。


もうぜったいわかってやってるじゃん。


「うぅぅぅ……ドキドキして集中できない……っ!」

「これくらい慣れなきゃダメだよ」


結局、柚和くんが折れてくれないからこのまま。


柚和くんを気にしないように、最大限集中した結果。


「い、今の問題ぜったいイジワルだった!」

「基礎に少し応用を足しただけだよ」

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