喫茶店の悪魔
「は?別に照れてませんけど」
「まあ俺と一緒に住むかー」
「あのえっちょっと待って下さい。店員とお客様の関係なのに、1つ屋根の下で男女で同居ってことですよね?四六時中一緒にいるってことですよね?」
「めっちゃ焦るじゃん。まあ、そだけど」
「は、は、はぁぁ!?頭おかしいです。」
こんな事になるなら、どうしようなんて金髪さんに相談しなければよかった。
「そんなの無理です。迷惑です!!水道代も電気代とかのお金とかも!!」
「別に?澪の貯めてたお金とか、喫茶店でいっぱい働いたお金を俺にくれればいーよ。多くもなく少なくもないんだったらいいじゃん」
そんなの2人で生活していくのなら、生活の何の足しにもならない気がする。
「衛生上の観点からでも…」
「なんだよ衛生上って関係ないだろ」
「でも…そんなのやっぱり、彼女さんとか」
彼女さんがいたら、私なんかが夜を共にして一緒に過ごして言いわけがないと思う。
「あー彼女?付き合ってる彼女いないから」
「え?彼女さんいないんですか。」
「元カノの写真見つめてんだぞ?忘れてんの」
「あーそうでした。」
そっか。元カノの写真見つめてるなんかしてんだもんな。いつの間にかその事を忘れていた。
「澪のことは、助けた可哀想な店員さんっていう目で見てるし。絶対、襲ったりしないから。安心して。大切にする」
可哀想な店員さん?大切にする?それはなんだか選ぶ言葉を間違えている気もする。