星愛空~届かなかった手紙~
『Ⅲ : それでも逢いたくて』
「お金…あったの………?!」
「バイトして…貯めた!!
実はさッ途中で医者に止められたんだけど
やっぱ華波ちゃん
乗せてどっか行きたいなッて…」
ーーー私をのせるため…。
ーーーーードキンッ
嬉しかった。
私を乗せてくれるために一生懸命…
一生懸命…免許取ってくたんだよね…。
心がじんわりとあつくなった。
「…早く行こ!!プラネタリウム行くんでしょ!!
途中で事故にならないようにしてよね!!」
私は車の助手席に乗った。
それにつれ、要君も運転席に乗った。
その時の要君の顔は
幸せで満ち溢れていたような気がするー…。
「どこのプラネタリウム行くの~…?!」
私は運転中の要君に問いかけた。
「ちょっ!!!
今、話しかけんな!!!」
必死になって運転している要君は少し
かわいく見えたー…。