星愛空~届かなかった手紙~
「ま、真凛…が?!………」
音元 真凛ちゃん。
委員会が同じで…結構なかが良かった。
私はまさか真凛ちゃんの
お姉さんが葉凛さんだなんて………
知りもしてなかった。
ーーーーーー私の噂はどんどん回っていって
大地兄ちゃんまでにもー…。
涙が出そうになった。
目が潤んで、恥ずかしいけど涙はこぼれ落ちる。
「あれ??泣いちゃったんだ~!」
葉凛の後ろにいた女の人達が口々に言う。
…泣いてないもん。
…ちっともー…泣いてないー……
「案外弱いもんだよねぇ~
んじゃ、さよーならぁッと、
このこと大地君に言うんじゃないよ。」
葉凛は私をどきつく睨みつける。
…………もう…やだよ。
要君となら…頑張れるって思ったのにー…。
ーーーーーーーバッ
次の瞬間、私はスクールバックを持って
その場しのぎに走って逃げた。
涙が流れて、落ちて、流れて。
落ちて、流れて、落ちて流れて。
私はただ、走った。
女の人達の声も聞こえないくらいー…。
走った。