星愛空~届かなかった手紙~
「ハァッ……ハ…ァッ…ハァッ……ハッ…」
息が上がった。
本当は走っちゃダメだった。
発作が起こるからー…
でもー…思わず走ってしまったのだ。
なんでー…私の人生ってこんんなのー…?!
もう疲れたよ。
でもー…要君がいるから大丈夫。
支えてくれるから大丈夫。
涙を拭ってくれるから大丈夫だよ。
もう少し頑張れる。
ーーーーーーー頑張れる。
家に帰っても相変わらず、
私に無関心。私が家に帰ったことすら
お母さんは知らないんじゃないか。
私はただ、玄関の幸せだった頃の写真を眺めた。幸せそうに笑ってる昔の自分が憎くなるほど眺めた。
ーーーーー翌日、怖いほどにパッチリと目が覚めた。
昨日、泣いたせいか、
目はパンパンといえるほどに腫れている。