星愛空~届かなかった手紙~




「……。」

私の目からは次々と涙がこぼれた。
空からも大量の雨が降ってきた。
…………まるでドラマのワンシーンのように。

私はドンドン雨に濡れていく。

ーーーーーーもうー…やだよ。

……………もう、疲れた。

「もう一生大地君に手ぇ出さないでね。」

葉凛は雨が降ってきたのに気づき、
そそくさと話を終わらせ真凛と屋根のある方へ消えて行った。

雨はだんだん激しくなり、
南のほうで静かに雷がなるー…。

私は携帯で天気予報をチェックした。

「今日は…雨・・・。か」

涙が止まらない。
せっかく遊園地にまできたのにね。


ー空はまるで私の心を表しているようだった。
私が笑っているときはー…太陽が出て…

私が泣くと雨が降る。

「……病気なんてー…無くなればいいのに」

そうだよ。病気なんて無くなればいいー…。

ーーーなんでHIVってだけでこんなにも差別を
受けないといけないの…………?!

私はこのまま差別されながら生きないといけないのーーーー……………?

私のせいで要君もこんなに差別されるのならー…。

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