星愛空~届かなかった手紙~
「もう別れて2ヶ月も経ってる…」
私は部屋の中にある
大きなカレンダーを見て言った。
相変わらず続くいじめー…。
けれど、人の噂も75日というほどに
私を避ける人は少なくなってきた。
そして私は別れてから
2週間後程にHIVの再検査を受けた。
………引っかかることくらい分かってる。
でもー…自分を信じていたくてー…。
「行ってきまぁす。」
今日も新しい朝を迎える。
雲は流れ、風が吹き、
新しい自分が見えてくる。
ーーーーーーーガラガラッ
「…。」
みんな挨拶してくれるわけじやないけど、
一部の人は微笑んでくれる。
これが新しい毎日。
もう…要君のことは忘れる。
忘れるよー…。
要君が幸せになれるなら私は別に別れなんてー…。
私は強がっているだけで、
全然大丈夫なんかじゃなかった。
要君は私にとって必要な存在だった。
でもあの日あの時、
二人の気持ちは一つになった。
「別れたほうがお互いが幸せになれる」
たったのそれだけ。