星愛空~届かなかった手紙~
電話の奥で声が聞こえる。
…いや、幻聴なのかもしれない。
でも…確かに心配そうな瀬玲奈の声がしたんだ。
ーーーーーーーバンッ
数十分後くらいにいきなり部屋のドアが開いた。その大きな音に私は我に返ったのだ。
「華波ッー……………!!」
勢いよく部屋に突入したのは予想通りの瀬玲奈。
瀬玲奈は大きな声を上げて叫んだ。
そして私の腕から流れる血を
近くにあった毛布で止血した。
「何してんのよ!!!!!」
私の腕に瀬玲奈の涙は次々に落ちる。