星愛空~届かなかった手紙~
「…だからさぁ…
華波ちゃんも一回手放してしもても、絶対。
いつか手に入れなあかん。
ウチはメチャクチャ後悔してん。
…だから華波ちゃんは絶対後悔せんといてな!!」
私の目も少しずつ潤んできた。
…ヤバい…泣きそうだよー…。
「うんー…
私…いつかまたー…絶対手に入れる。
大切なものー…手に入れる。」
私は汐菜ちゃんの背中を見つめながら言った。
「さ、ウチはもぉ寝よっかな~♪
あ、華波ちゃんお風呂どーぞッ!!!!」
そして汐菜ちゃんは唇を噛みしめ泣きながら
部屋を出て行った。
ーーーーー''後悔しないように。''
''手放してもまた手に入れる''ーーー。
汐菜ちゃんの言った言葉はー…まるで私に言っているようでー…。
少し胸が痛くなった。
ーー…ねぇー…私が一人で無茶な
''新しい生活''は結局無理だったのー…?
私はあのクラスから逃げたの…?
ねぇー…。
自分に呼びかけても返事なんて返ってこない。
でもー…だから迷ってしまう。