星愛空~届かなかった手紙~
キーンコーンカーンコーン………
「華波チン帰ろ~!!」
葵衣がスクールバックを振り回しながら顔を覗かせた。
葵衣は隣のクラスだけど、よく全寮広場で会ったりして、お互いの部屋に行くことで二人の距離はあっという間に縮まった。
「……ごめん!!葵衣ッ!!
………今日はちょっと…………!!」
私は手を揃えてあやまった。
「えぇー!!
明日は圭人もいるからみんなで帰ろうなぁ!!」
「う、うん!!」
「あ、意外に西原{ニッシー}と圭人幼なじみやねんて~なんかウケるよなぁ!」
私は元気にしゃべる葵衣の話を聞くまでもなく、教室を出た。