星愛空~届かなかった手紙~
暗くなった空には数えるほどしかない今にも消えそうな星が輝いていた。
「………ふうっ…」
私は渡り寮廊下を歩いていると、
受付の近くで音がした。
「………??」
私は恐る恐る受付に近づく。
ーーーーー何がなってるのかな………。
リリリリリリ、リリリリリリリ、
「なんだぁ~もう…電話じゃん!」
鳴り響いていたのは受付の電話だった。
……ここの電話は寮内の人なら誰でも自由に電話ができた。
………でもみんなに会話が聞かれる。という理由で利用する人は少ない。
私はしばらく鳴り響く電話を見つめていたけれど、なにか気になってしまって電話に出ることにした。
「…も、もしもし…」
少し声が震えてしまった。
私が出ても、呼び出し放送ができるわけでもないのにー…。