星愛空~届かなかった手紙~
「私…………」
「どした?」
HIVなんて……………言えない。
「体弱いの…!!
あ、だから走らせないで!!走れないの!」
こんなんでー…バレないのかなーーー…。
「そっか、ごめんなぁ、ま、お茶やるから機嫌直せって!」
雄樹は学校を遠く離れた店の門で私を座らし、
自分のエナメルバックから水筒を出し私にお茶をくれた。
私はハァハァと言いながらお茶を飲み続けた。
「……ね、ここどこ~?
てか私学校なんだけど!!!!」
私は水筒を返して言った。
「てか俺も学校なんたけど!」
「……あんたがここまで連れてきたんでしょ!」
私はそう言いながら時計を見た。