星愛空~届かなかった手紙~
私は取り乱すように雄樹を突き飛ばして
雄樹から離れた。
「…なんやねん…そんなに俺の事嫌いなんか?」
雄樹も体制を正し、ベッドに座った。
「嫌じゃないー…ねん…」
「じゃあなんでー…ッ」
ーーーーーーーーHIVだからーーーーーー
なんて言えないー…。
ねぇー…私、もうやだよー…。
「分からへん…」
私の目からは涙が出る。
ーーー私だって好きな人とつながりたい。
でもそれは時していけないことをしてしまうことになる。
「私…今日は帰る…」
乱れた服を戻してカバンを持った。
「逃げるんか?!」
初めて聞いた雄樹の怒鳴り声にビックリしてしまって涙はドンドン流れた。
「逃げてへんわ!!!」
悲しみの涙。
怒りの涙。
たくさんまじってよく分からないよ。
「クリスマスパーティー…ちゃんと待ち合わせ場所にこいよー…。」
ーーーーーバタン
私は雄樹の家から出た。