星愛空~届かなかった手紙~
クリスマスの夜。
イルミネーションで光る町並み。
今にも雪がふりそうな空。
「もうわけわからんし……!!!」
空にそう嘆いた。
本当に、私ー…。
HIVだからひとつになるのは無理って…
言わないといけないのかなぁ。
言えないよーー…。
私、言えないよー…。
弱いよね。うん、私ー…弱い人間だから。
どれ程に苦しくなったのかな。
優しい雄樹だから、ただ、ただ甘えていたのかな。
ねぇー…神様…。
私、楽な恋をとったからー…
…こんなことになったのかなぁ。
そして服の裾で涙を拭いて寮に戻った。