星愛空~届かなかった手紙~
「うわ~!!
と、にかくー…公園…屋根のある公園行こ!!」
私は雄樹と屋根のある公園に向かうことに決めた。
ーーーザアアーーーーーー
雨の音がはっきり聞こえてくる。
「走るぞ華波ッ!!」
雄樹は私の手を引っ張って走り出す。
「……えっ…待って…………」
走ったら……
……発作が…………
「ゴホッゴホッ……………ハァッハァッ」
私は深く咳き込んで下をむいてしまう。
「ううっ……………」
吐き気がしてくる…………。
「だ、大丈夫?!?!ーーー……」
雄樹は手を離し、
座り込む私をただ、見ていたー…。
「よし……乗れ!」
私はぼやけた視界の中必死に雄樹の姿を探した。
「乗れ!」
目を見開き良く見ると雄樹はしゃがんで構えていた。
「……え?」
「おんぶ!!!!」