星愛空~届かなかった手紙~
「あ……え?」
「おんぶしてやるってこと。」
雄樹はもう一度しゃがんで言った。
「いいわ…私、こう見えても結構重いねんで
…………ハハッ………………」
私はふらつく体を精一杯支えて言った。
「ええねん!彼女が息切らしてて、
見捨てる男がどこにおるねん!!~……」
雄樹の笑顔ー…。
ねぇー…本当に私のこと見捨てたりしない??
約束してくれる??…………
私はずぶ濡れのまま雄樹におんぶされていた。
「とにかく風邪引くからなぁ~…
ホテルでタオルかしてもらおっか。」
雄樹は歩く方向を反対に変えて小さなホテルへと向かった。
高校生がホテルなんてかりることができるのだろうかー…。
少し不安だった。
……でも雄樹の背中にいる限り不安も自然となくなった。