星愛空~届かなかった手紙~
ホストクラブ。
「で。高校生がこんなとこ来たらダメだろ!!」
あれから私達は、二人で奥のソファに座り、
私はオレンジジュースを頼んだ。
「いぃじゃん。お酒なんて飲まないし。」
私は負けじとに言った。
懐かしい大地兄ちゃんの声。
懐かしい雰囲気。
昔の私達が蘇ってきた。
「大地兄ちゃんがホストって…」
「うっさい!!母さんにチクんなよ!!
今、金が必要なんだから!」
「えぇー!!どーしよかな♪…と。
なんでここは年聞かなくても入れるの?!」
ずっと疑問に思ってたー…。
「それが、ウチのオーナーが
お客様を信じろとか意味わかんねこと
いって…下手したら捕まんのにな!!!」
大地兄ちゃんは顔をひきつりながら言った。
ーーーあぁ、重苦しい空気にしてしまった…。
私はこの場から逃れようと思い…、
「あ、トイレ行ってくるッ!!」
私はソファから立ち上がり、
トイレの方へ走った。