星愛空~届かなかった手紙~
私はまた待合室に戻った。
≪あう薬がなくてー…≫
「俺…俺に合う薬がなくなったんだって…」
要君の言っていた言葉が強くフラッシュバックし、先生の言葉と重なるー…。
私の頬を冷や汗が通る。
私はいてもたってもいられなくなり、受付に行った。
「す、すみませんっ!!
ここの病院に、か要 京平っていますか?」
私は勢い良く受付の人に聞いた。
すると受付の人達は顔を見合わせ、
「個人情報は
詳しく教えることができません。」
と言った。
ーーーー何かがある。
絶対。
何かがーー…。
受付の奥に名前プレートがあった。
違うかもしれないけど、その名前のプレートはここに入院している人ではないのだろか。
私はひっしに“要”と言う文字を探した。
…思い出にするって決心したのにー…。
私の心で要君の存在はまだジワジワとあった。