星愛空~届かなかった手紙~
『Ⅷ : あなたと過ごした日々』
…………二年前ー…。
「……別れよう。」
「……うん…そっちの方が…
お互いにいいかもしれないよねー…。」
「ごめんな…
俺のせいで華波を傷つけてしまてー…。」
「違う…それは私の方。
私がこんなに弱いからー…言い返せなくて…」
「なぁ…俺のこと一回でも好きになってくれた?!」
「うん大好きだったよ。」
「…………ありがとう…。」
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私はまだ
別れた日のことをハッキリと覚えている。
あの日私達の糸は跡形も残ることなく、
キレイさっぱり切れたと思っていた。
お互いの望んだ。
お互いが望んだ別れだと思っていた。
ーーでも私は違ったのかもしれない。
嫌がらせや苦しいことを
乗り越えていくのが怖かった。
何かと戦うことに恐れていた。