星愛空~届かなかった手紙~
私、要君にHIVうつされた時。
あり得ない程の憎しみでいっぱいだった。
いつかボコボコにしてやろうと思っていた。
ーーでもね。
私は恋という不思議な薬を浴びた。
だからこんなにも
要君を好きになることができた。
ねぇー…
恋は本気になればなるほど苦しくなるのかな。
「あなた大丈夫なのっ?!」
止めにかかった
看護婦さんの声で私は現実に引き戻された。
きっと私の顔は涙でぐちゃぐちゃだろう。
笑ってしまうくらい目が腫れているだろう。
笑っちゃうよ。
笑っちゃうね。
「要君ー…。
要君にあわせて下さいッー…!!!!」
私は立ち上がって言った。