星愛空~届かなかった手紙~
「っー…うっー…」
なんでー…。
私の心にはいつも要君がいた。
関西でも。
だからこそ、現実から
うすうすと消えていくのが怖い。
「目ぇー…開けてよー…!!京平っっ!!!」
私はガラスにむかって何回も叫んだ。
声がかれるくらいにー…
何回も。何回も。
私がー…。
この病気のことでいじめられてた時さ。
要君といることで幸せになることができたよ。
ねぇ覚えてる?
私、お弁当一緒に食べる人いなくてさ。
ご飯の時間、電話かけたこと。
河川敷で約束したこと。
要君の車を見たこと。
プラネタリウム見れなかったこと。
帰りに砂浜で流れ星を見たこと。
ゲームセンターでプリクラとったこと。
遊園地に行ったこと。
ーーーーーそして別れ。
たったの二年間だったよ。
その間に私は完全にあなたを手放してしまった。