星愛空~届かなかった手紙~


「っー…うっー…」
なんでー…。
私の心にはいつも要君がいた。

関西でも。

だからこそ、現実から
うすうすと消えていくのが怖い。

「目ぇー…開けてよー…!!京平っっ!!!」

私はガラスにむかって何回も叫んだ。
声がかれるくらいにー…
何回も。何回も。

私がー…。
この病気のことでいじめられてた時さ。
要君といることで幸せになることができたよ。

ねぇ覚えてる?
私、お弁当一緒に食べる人いなくてさ。
ご飯の時間、電話かけたこと。

河川敷で約束したこと。

要君の車を見たこと。

プラネタリウム見れなかったこと。

帰りに砂浜で流れ星を見たこと。

ゲームセンターでプリクラとったこと。

遊園地に行ったこと。

ーーーーーそして別れ。

たったの二年間だったよ。
その間に私は完全にあなたを手放してしまった。

< 357 / 418 >

この作品をシェア

pagetop