星愛空~届かなかった手紙~
「華波はー…
本当にその人を愛してる?」
「愛してるよっ」
「もしもその人が別の人を好きになっても?」
「……うん!!」
「もうあんたのこと嫌いって言っても?」
「うん!!…………
一回でも私のこと愛してくれていたのなら。」
お母さんは黙り込んだ。
何かを考えているのだろうか。
「だから私はしばらく関東にいたい。」
涙は頬を伝って床にぽたぽたと落ちる。
その度に私はまたなにかを負っていく気がした。
でも私は負けない。
もう逃げない。
「私、その人とずっとー…
ずっと一緒にいたい。」
だって要君が言ってたもん。
“ずっと一緒にいよう”
ーーーーーって。
私、覚えてるよ。
まだ覚えてるよ。
「………頑張りなさい。」
ーーーギュッ
お母さんは私を抱きしめた。
ーーーーありがとう。
お母さん。
私の気持ち分かってくれてー…。
ありがとう。