星愛空~届かなかった手紙~
私の目からは自然に涙が出ていた。
泣かないってー…決めたのにね。
弱いよ私ー…。
「で、毎日のように手紙出すようになっちゃってねー…初めほうは手紙郵便局に持って行ってたんだけどねー…後は全部ー…」
私は看護婦さんの話を最後まで聞かず、
病院を出た。
病院のそして近くの
郵便局をひたすら必死に探した。
ねぇー…要君は私のことまだ好きだったんでしょ?
私もだよ。
私もー…ずっとずっと好きだった。
雄樹といたときも本当はどこか心の奥で要君と雄樹を重ね合わせてー…
比べてー…。
いつも、いつも要君のことしか
考えていなかったのかもしれない。
要君を忘れることができたとかー…。
ただ、自分にいきかせていただけだと思う。
本当は、
要君のこと忘れたこと一回もなかった。
忘れるハズなかった。
忘れられるハズなかった。
ーー私ー…砂浜で約束したのにね。
「私が要君とずっと一緒にいる」
ってー…。
「あった……………!!」
私はやっとこさ病院の
一番近い郵便局にたどり着くことができた。