星愛空~届かなかった手紙~

まだ涙が完全にはかわいていない顔のまま、
郵便局の中に入る。
他の人の目とかー…気にならない。

「すみません。
要 京平から…沙浦 華波宛
の手紙ってまだ残ってませんかー…?」

私は郵便局にくるなり、
受付の人に問いかけた。

「要…京平………??………あ!…
ちょっとまってて下さいね…!!」

受付の人は何か知ってそうな様子だった。
しばらくすると、受付の人がまたこちらへと白い紙袋を抱えて戻ってきたー…。

「沙浦 華波様でいらっしゃいますか?」
「……はい」
「これで全てですー…」

私は白い紙袋を手渡された。

ーーーーーこれー…全部?…。

私はあまりにも
びっくりして息を飲み込んだ。

白い紙袋には隙間一つ残らず、
ぎっしりと手紙が詰め込まれていたー…。

「ありがとうございますー…」
「最近は来なくなったけど、
その手紙ー…だいぶ前からたまってましたよ…!!
住所も郵便番号もかいてなかったからー…
捨てようか迷ったけど、
捨てるくらいなら引き取ってくれる方がいてー…よかったです!ありがとうございました!」

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