星愛空~届かなかった手紙~
………手紙。
何枚あるのかなー…。
たくさんあるー…
ありすぎてびっしりしちゃうよ。
ねぇ毎日かいてたの?
入院しながらー…何枚もかいてたのー…?
「……ありがとう御座いました………」
私は紙袋をかかえ郵便局を出た。
私の好きって気持ちも、
ずっと一緒にいたい気持ちもー…。
伝わらなかった。
お互いが相手のことを想いすぎていた。
ーーーーポタ………
「あー…雪ー…………っ」
私の頬を冷たい雪が通り抜けた。
「…冷たっ」
私はなんでこんなに元気なんだろー…。
要君と同じー…おんなじ…病気でも。
どうしてこんなに違ってくるのかなー……。
私は雪の積もったレンガの上に座った。
そして郵便局で
もらってきた紙袋の中の手紙の一枚を開いた。
「沙浦華波様へ…だってー…。
アホだよっ…
こんなんで届くなんてバカみたい。」
私は少し笑いながら封筒を開けた。
本当は涙がでそうだった。
ーーでも強がってる私がいるー…。