星愛空~届かなかった手紙~
ーーー電気がついているー…。
遠くからでも分かるくらいにー…。
そして私は病室へと駆け寄った。
「要くっ……………」
…………………ーーーあれー…?
私は何回も自分の目を疑った。
「……………要君ー…?」
なんで顔の上に白いハンカチかぶせてるの?
そんなんしたってね、私は騙されないよー…?
要君ー…?
「来たよっ」
私はガラス越しに要君に声をかけたー…。
ねぇ、いい加減白いハンカチとってよー…。
あなた目を
あなたの鼻を
あなたの口を
あなたの耳を
あなたの顔がみたいのー…。
その白いハンカチとってよー…。
私はふと横をみた。
「うっうううっ………っ」
泣いてるー…。
看護婦さんがー…泣いてるー…。
なんで泣いてるの?
ーー誰を見て泣いてるの?
看護婦さんだけじゃなくー…お医者さんも。
涙を流している。