星愛空~届かなかった手紙~
「やめなさいっ」
あの日と同じー…、
私は看護婦さんに
よってガラスを叩く手を止められる。
違ったのは、
その日ー…看護婦さんも泣いいたことー…。
「彼はもう目を覚ますことはないわー…。」
看護婦さんは私以上に涙を流した。
お医者さんは
近くの椅子に腰かけて頭を抱えている。
私はただ、希望だけを探すー…。
ーーーーーーーーでももう
ー 希 望 な ん て な い ー
「うっ……いやっ!ねぇっいやあっ」
現実を受け止めた瞬間、絶望しかなくてー…。
希望は泡のように消えさった。
「かなめっー…くんっねぇー…っねぇー…」
大好きだったんだよ。
本当に、大好きだったんだ。
好きで好きでたまらなかった。
好きがあふれて仕方なかった。
「…ねぇっ……
また私のこと置いていくの…っ?」
私はガラスを叩く手をとめ、その場にしゃがんだ。
「……私の、こともうっ一人にしないでっ」
ーー一人はやだよ
一人は寂しい。
一人はつらい。
一人は悲しい。
私ね、まだまだ子供だからさ。
手を差し伸べてくれる人
笑ってくれる人
守ってくれる人
怒ってくれる人
肩をかしてくれる人
慰めてくれる人ー…。
そんな人が必要なのー…。