星愛空~届かなかった手紙~
・・・・・やっぱり、少し怖い。
気持ちは体より正直だった。
ーーーーでも…私は…
「姉さん可愛いねぇ…」
酔っ払いのおじさんが私の肩に手を置いて
まとわりついてきた。
・・・・ヤッパリここにいたら、
こんなことは当たり前なんだ…。
ここにくるのに少し
慣れてしまった自分が怖かった。
「…………………。」
私は無言のまま。
「おじさん何でも買ってあげるからおいで!!」
いやらしい笑みを浮かべ、私の膝を
触ってきた。
………………我慢しなきゃ…。
「あのッ…」
……………でも…怖い!!!!!
「やっ!!…は、はなしてくださいッ!!」
やっぱり怖いよ…。
「はなすわけにはいかないよ。
おじさん悪い人じゃないからね…、」
ーーーーーーーやだ…。
おじさんからはお酒の匂いが漂ってきた。
「い…やッ!!はなして下さいッ…て!!!」
本当に怖くなってきた。
ーーーーーーーこのまま放してくれないんじゃないかってー…。
「オイ…おっさん放せよ…。」
後ろから低くて聞き覚えのある声が聞こえた。
…もしかして…
…………………………大地兄ちゃんッ?!?
私は涙目で必死に振り向いた。