星愛空~届かなかった手紙~

………………分かってる?!

何がよ…。

何が分かってるよ。


「HIV。」

私の口から重苦しく言葉が出た。

私の言葉とともに要君の体がピクンと
反応した。


「HIV。あんた…私に…、」

怒りと涙が溢れ出した。

「あんたがッ私にッ!!………」

「ごめん…あのときは…」

………………あのとき?!

確かに、あの日から

沢山の月日が流れた。

けど、でもねー…。
私にとってはとても長い出来事だったんだよ。

迷って、迷って、泣いて、泣いて。

悲しんで、悲しんで。

「あやまって許されやしないよッ!!!」

私は要君を睨みつけた。

「マジごめん…本当にごめんな…!!!」

ーーーーーーごめんなんて私の心の傷に
一つも震えることはない。


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