星愛空~届かなかった手紙~



「五万円ね…いいよ。」

『っ五万円』


私と織香は思わず声に出してしまった。

気がつくと
瀬玲奈はオジサンの腕に
自分の腕を絡ませながらホテルに入って行った。


「織香ぁ~!
やっぱ私無理!!怖いよ。」

私は織香の手を強く握った。

「はぁ?!華波。
何言ってんの?!ここまで来て!!」


織香は私の手を軽くふりはらった。



…歩いても
…歩いても…、


不安は増すばかりで…。

< 8 / 418 >

この作品をシェア

pagetop